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執筆者の写真maho

夜中のパリは切なかった。

更新日:2019年10月29日


9月後半からパリに行っていた。

パリに行く事は今年、成り行きで決まった。


連れて行ってくれた人は、お母さんの古い友人で先輩。

小さい頃からお世話になっていて、いつも素敵な生活をしている凄くオシャレな人。


今年もファッションウィーク中のパリに行くと話していた彼女に、「私も行きたい。アシスタントとして荷物持ちしたりするから、行かせてくれ」って言って同行させてもらった。


お母さんや彼女の真似を幼い頃からしてきた私は、そんな大好きな人と一緒に旅ができて幸せだった。


彼女は今までに数え切れないほどパリに来ている。

だから、とってもパリに詳しかった。

詳しい人と行ったから、私もすぐに理解出来て地下鉄もラクラク乗れた。


飛行機も、ホテルの部屋も、全部一緒だった。

私は彼女の事を勝手に家族みたいに思っているから、凄く居心地が良かった。


友達には躊躇してしまって言えないような話も、彼女やお母さんには話せてしまうから不思議。


彼女はお仕事でパリに来たけど、私は美術館やギャラリーにも行きたくて、我儘を言ってスケジュールに組み込んでもらった。

何十回もパリに来てるはずだけど、ポンピドゥーセンターもロダン美術館も初めてだと言っていた。

せっかくパリに来てるのに行ったことないなんて勿体無い!って思ったけど、今回初めてのところにも行けて良かったと話してるのを聞いて楽しんでもらえたなら良かったと思った。


ブランドの展示なども見させて貰った。

普通なら会場に入ったり、見る事なんて出来ないから良い経験をさせてもらった。

どれも素敵で心がウキウキした。


友達が確実に100人以上いる彼女はパリで歩く度に知り合いと遭遇して居た。

どこを歩いても知り合いに会ってるから、冷静に私の友達の数を数えた。

超少なかった。


毎晩、色んな人とディナーしたのも最高の思い出。

パリ最後のディナーは、2人で軽い日本食を食べた。


ディナーの後は、滞在中2日に1回は会って居た彼女の仕事仲間、元取引先の方と店を変えたりしながらラストナイトを楽しんだ。


1人20歳の子供が混ざっているのに、皆とってもよくしてくれて、本当に本当に楽しかった。

気が付いたら日付も変わって店も閉まる時間になっていた。


まだ迎えのタクシー到着しないでくれって思ってしまうほど時間が過ぎるのが惜しかった。

毎晩お腹いっぱいでタクシーに乗り込み、窓から夜のパリを見ていたからそれを見るのが最後なんだと思うと寂しかった。


涙が少し出たけど、隣で彼女が酔っ払ってムニャムニャ言いながら私の言葉に全然関係ない相づちを打ってくるから一気に涙が引っ込んだ。


ファッションウィーク中のパリが華やかな事はもちろん最初から分かっていたけど、想像以上だった。


現地でご一緒させて頂いた沢山の大人達も、ファッションウィークに参加していたブランドも、リボンが沢山付いたコートを褒めてくれる知らないパリジャン達も、ラストナイトに行ったバーで異様な空気をか持ち出す男女も、最高だった。






20歳の私にはあまりにも刺激的で、最高な旅だった。



また絶対に彼女とパリに行きたい。

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