夏に親知らずを抜いた。
まだ頭も出て来てないのに歯医者さんに4本全部抜けって言われて歯科大に行ってきた。
4本一気に抜くなら全身麻酔で3泊入院、1本ならその日に帰れるよ。って言われた。
まずは右下から1本ずつお願いした。
全く見えてない歯だから、歯茎を切り開いて歯を3つに割って取り出すなんだか怖い方法。
施術が始まっても落ち着きがない私は先生に
「今歯茎切り終わったんですよね？穴空いてるって事ですよね？」
「親知らず、見えましたか？今から割るんですか？」
ってずっと話しかけてた。
切られてる感覚もあって、ちょっとハイになってた。
歯を割ってから抜くのが大変だったみたいで
「もっと重心かけて引っ掛けて！」
「引っこ抜いちゃって！」
「あーやべーよこれ！」
って先生達のアタフタした会話が顔の上で繰り広げられていた。
しかも先生の人数が途中で増えた。
テコの原理で抜くんですね…
笑いが止まらなかった。
後半、痛みで何度か叫びそうになったけど、
「チャーリーズエンジェルって麻酔無しでもっと痛い思いしてるんだよな…私はまだマシな方だ…」
って考えたら全く痛みを感じなくなった。
施術が終わってから
「凄い沢山骨髄削ったよ」
って半笑いで言われた。
もはやオペだった。
前歯あたりまで黒い糸が口の中で蜘蛛の巣作ってるし、1ヶ月間顔がホームベースだったし。
あと3本いつ抜こう。
1ヶ月後、お母さんも親知らずを抜きに行ったけど恐怖のあまり抜ける状態じゃなくなったらしく、そのまま帰ってきて別日に入院した。
抜歯後何日間かお母さんの三分割された親知らずがキッチンに飾られていた。
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